収益不動産の相続|アパート・マンションをトラブルなく引き継ぐ方法 | 大分相続弁護士相談窓口

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収益不動産の相続|アパート・マンションをトラブルなく引き継ぐ方法

収益不動産の相続|アパート・マンションをトラブルなく引き継ぐ方法


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最終更新日2026.4.1(公開日:2026.4.1)
監修者:弁護士法人 大分みんなの法律事務所 代表 倉橋芳英弁護士

本記事のポイント

  • 1. 収益物件は「資産」であると同時に「事業」でもあり、自宅の相続とは異なる特殊な争点がある
  • 2. 親が亡くなった後の家賃は「遺産そのもの」ではなく、相続人全員が法定相続分に応じて受け取る権利を持つ
  • 3. ローンの引き継ぎには銀行の承諾が必須であり、遺産分割協議書だけでは対抗できない

「父が経営していたアパートを、自分が継いで管理したい」「家賃収入が入るマンションを、兄弟の誰もが欲しがっている」「ローンが残っている物件、安易に相続しても大丈夫だろうか」――大分県内でも、親御さんが将来のためにと建てた収益物件の相続について、ご相談が増えています。

毎月の家賃という「現金収入」を生む不動産は、非常に魅力的な財産です。しかし、その魅力ゆえに、預貯金や自宅だけの相続に比べて、「誰がもらうか」で争いが激しくなる傾向があります。さらに、「管理は誰がするか」「ローンの支払いはどうするか」といった、プラスだけでなくマイナスの責任も絡み合います。

この記事では、収益不動産を円満かつ確実に引き継ぐために必要な知識と、大分での手続きのポイントを弁護士が解説します。

ここが争点!収益不動産ならではの4つの特殊性

収益不動産の特殊性のイラスト

アパートなどの相続が揉めやすい理由は、以下の4つの特殊な性質にあります。ここを理解しておかないと、思わぬトラブルに巻き込まれます。収益物件は「資産」であると同時に「事業」でもあります。

特殊性1:「家賃」は遺産ではない?

意外かもしれませんが、親が亡くなった後に発生した家賃は、法律上は「遺産そのもの」ではありません。

法律のルール:
  • ・遺産とは別個の財産として、相続人全員が「法定相続分」に応じて当然に受け取る権利を持つ
実務上の解決:
  • ・バラバラに受け取ると管理が大変
  • ・遺産分割協議の中で「アパートをもらう人が、貯まっていた家賃も全てもらう」と合意して解決するのが一般的

特殊性2:管理の手間とコストが続く

家賃が入る一方で、修繕、清掃、入退去の管理などの業務は止まりません。「誰がその手間をやるの?」「修理代は誰が出すの?」――遺産分割が決まるまでの間、特定の人が勝手に家賃を使い込んだり、管理を放棄して入居者が減ったりすると、大きなトラブルになります。

特殊性3:ローンは勝手に引き継げない

アパート建築時のローンが残っているケースも少なくありません。「物件を相続する長男が、ローンも引き受ける」――遺産分割協議書にそう書いても、それだけでは銀行に対抗(主張)できません。

ここが重要:
  • ・特定の人が借金を背負うには、銀行の承諾が必ず必要
  • ・事前の相談なしに進めると、銀行との関係が悪化するリスクがある

特殊性4:評価額で対立しやすい

不動産の価値をどう評価するかで、相続人の取り分が大きく変わります。

評価方法 特徴
固定資産税評価額 税金計算用(安め)
実勢価格(時価) 実際に売れる金額(高め)
収益価格 家賃収入から逆算した価値

「物件をもらう人」は安く評価したい。「現金をもらう人(代償金狙い)」は高く評価したい。立場によって主張する金額がズレるため、専門的な調整が必要になります。

確実に引き継ぐための手順と交渉ポイント

手順と交渉ポイントのイラスト

では、実際にどのように手続きを進めればよいのでしょうか。大分での実務に即して、失敗しない3つのステップを解説します。

ステップ1:現状を正確に「調査」する

まずは、物件の状況を「見える化」することが最優先です。以下の資料を集めましょう。

資料 取得先・内容
登記簿謄本(全部事項証明書) 法務局で取得。誰が権利者かを確認
固定資産税納税通知書・名寄帳 市役所で取得。私道や共有地などの「見落とし」を防ぐ
賃貸借契約書 現在の家賃、敷金の預かり状況、契約期間を確認
ローン残高証明書 銀行に請求。「団信(だんしん)」に入っていれば、ローンは消滅

ステップ2:遺産分割協議での「交渉」

調査結果をもとに、誰が物件を継ぐかを話し合います。特定の人がアパートをもらう場合、不公平をどう解消するかが鍵です。

解決策:代償分割の活用
  • ・アパートをもらう人が、他の兄弟に「代償金」として現金を支払う方法
  • ・例:長男が5,000万円のアパートを相続し、次男に2,500万円の現金を渡す
  • ・ただし、長男に「現金の用意」がなければ、この方法は使えない
  • ・相続する不動産を担保にして、銀行から「代償金支払いのための融資」を受ける方法もある

ステップ3:手続きの「実行」

話がまとまったら、「遺産分割協議書」を作成し、以下の手続きを行います。

手続き 内容
相続登記(名義変更) 法務局で行う。2024年4月から義務化(3年以内の申請が必要)
賃借人への通知 入居者に「大家が変わったこと」を伝え、家賃の振込先変更を案内
債務引受(ローンの引き継ぎ) 免責的債務引受には銀行の承諾が必須。返済能力の審査があるため、早めに銀行へ相談

手続きの不備や判断ミスは、将来の親族間トラブルの原因になります。無理にひとりで抱え込まず、専門家の知恵を頼ってください。

よくあるトラブル事例と解決策

収益物件の相続で実際によく起きるトラブルと、弁護士が提案する解決策をご紹介します。

ケース1:兄弟が「売って現金を分けよう」と主張している

あなたはアパート経営を続けたいと考えています。しかし、他の兄弟はお金に困っており、「売却して現金を分けよう(換価分割)」と強く迫ってきています。

解決策:
  • ・あなたが物件を確保する代わりに、兄弟に納得のいく現金を支払う「代償分割」の提案が有効
  • ・「手元にそんな現金はない」という場合でも、諦めないでください
  • ・相続する不動産を担保にして、銀行から「代償金支払いのための融資」を受けるなどの方法で、資金を調達して解決できるケースがある

ケース2:管理していた兄が家賃を独り占めしている

同居していた兄が通帳を管理しており、親が亡くなった後に入った家賃も渡してくれません。「俺が管理しているんだから当然だ」と主張しています。

解決策:
  • ・法律上、遺産分割前の家賃は各相続人のもの(当然分割)であり、兄が独占することは許されない
  • ・自分の取り分を「不当利得(ふとうりとく)」として返還請求できる
  • ・兄が「管理が大変だった」と主張しても、法的な「寄与分」として認められるハードルは高い
  • ・弁護士が間に入り、適正な「管理費」として清算する形で冷静な交渉を行う

ケース3:実は「法人名義」の物件だった

登記簿を確認したら、所有者が父個人ではなく「〇〇不動産管理株式会社」になっていました。また、父はこの会社の株式(オーナー権)を持っていました。

解決策:
  • ・この場合、遺産は不動産そのものではなく「会社の株式」になる
  • ・争点1:株価の評価(その株式にいくらの価値があるか。非常に複雑)
  • ・争点2:経営権(誰が株を持って会社を支配するか)
  • ・株式が分散すると会社の意思決定ができなくなるリスクがある
  • ・会社法や税務の専門知識が必須のため、早急に専門家へ相談が必要

よくある質問と回答

Q1. 借金(アパートローン)がある場合、相続放棄すべきですか?

A. 慌てて「家賃」に手をつけないでください!

まずは、不動産の価値と借金の額を比較します。家賃収入で返済が可能なら、引き継ぐメリットがあります。 ただし、判断する前に入ってきた家賃を使ったり、ローンの返済に充てたりすると、 法律上「相続することを認めた(単純承認)」とみなされる恐れがあります。 借金を背負うことになるため、3ヶ月以内の判断期間中は、お金を動かさずに専門家へ相談してください。

Q2. 遺産分割協議がまとまるまで、家賃はどうすればいいですか?

A. 代表者名義の「管理用口座」でプールしてください。

法律上、遺産分割までの家賃は、各相続人が「法定相続分」に応じて受け取る権利があります。 しかし、バラバラに受け取ると管理ができません。 代表者名義の口座を新設して管理し、「一切手をつけずに」保管してください。 勝手に使うと、横領を疑われたり、借金の放棄ができなくなったりします。

Q3. 大分市外や県外に収益物件がある場合も相談できますか?

A. はい、もちろん可能です。

当事務所は大分県全域をカバーしており、県外の不動産が含まれる相続案件も多数扱っています。 遠方の裁判所や法務局への手続き(郵送やオンライン申請)にも対応できます。 物件の場所に関わらず、安心してお任せください。

Q4. 団体信用生命保険(団信)に入っていた場合、ローンはどうなりますか?

A. ローン残高が保険金で完済されます。

団信に加入していた場合、被相続人の死亡によりローン残高は保険金で弁済されます。 相続人がローンを引き継ぐ必要はありません。 ローン残高証明書を銀行に請求し、団信の加入状況を早めに確認してください。

Q5. アパートの入居者との契約はどうなりますか?

A. 賃貸借契約はそのまま引き継がれます。

大家が亡くなっても、入居者との賃貸借契約は自動的に相続人に承継されます。 入居者を退去させる必要はありません。 ただし、名義変更後は入居者に「大家が変わったこと」と「家賃の振込先変更」を通知する必要があります。

Q6. 収益物件を共有名義で相続するのはアリですか?

A. おすすめしません。経営判断が麻痺するリスクがあります。

共有名義にすると、大規模修繕や売却に全員の同意が必要になります。 入居者対応や管理方針で意見が合わないと、物件の価値が下がる恐れがあります。 できるだけ単独名義で相続し、代償分割で他の相続人に現金を支払う方法が推奨されます。

まとめ:収益不動産の相続は「事業承継」として取り組む

収益不動産相続のポイントを振り返る

ここまで、収益不動産の相続に関する特殊性と手続きのポイントを詳しく見てきました。収益不動産の相続は、単なる財産分けではなく「事業承継(ビジネスの引き継ぎ)」です。失敗しないために、以下の4つを徹底してください。

徹底すべき4つのこと:
  • ・調査を徹底する:権利関係、ローン残高、入居状況など、プラスとマイナスを正確に把握
  • ・評価方法を吟味する:「時価」か「収益価格」か、自分に有利で相手も納得しやすい基準を選ぶ
  • ・家賃は「別枠」で管理する:生活費と混ぜないこと、使ってしまうと借金の放棄ができなくなるリスク
  • ・代償金(現金)を用意する:アパートを単独で取得するために、他の兄弟に払う現金の計画を立てる
収益物件ならではの注意点:
  • ・亡くなった後の家賃は遺産そのものではなく、相続人全員の権利
  • ・ローンの引き継ぎには銀行の承諾が必須
  • ・法人名義の場合は「株式の相続」として扱われる
  • ・共有名義は経営判断が麻痺するリスクがある

これらを当事者だけで話し合うと、感情的になりがちです。大切な資産を減らさず、家族の縁も切らずに解決するためには、第三者である専門家の介入が効果的です。

早めの相談が最重要

早めの相談が最重要のイラスト

収益不動産の相続で最も重要なのは、早めに専門家に相談することです。

  • ・家賃に手をつけると相続放棄ができなくなるリスクがある
  • ・ローンの引き継ぎには銀行との事前相談が必要
  • ・管理の空白期間が長引くと、物件の価値が下がる
  • ・相続登記の義務化で、放置のリスクが高まっている

弁護士法人 大分みんなの法律事務所は、ご家族ごとの事情に寄り添い、円満な解決を目指します。口頭で状況をお伺いし、今後の見通しと次の一手を整理します。

まずは無料相談を

弁護士法人 大分みんなの法律事務所では、初回相談60分無料を実施しています。資料がなくても大丈夫です。

ご相談の特徴:
  • ・初回相談60分無料
  • ・資料がなくてもご相談可能
  • ・大分県全域+県外の不動産が含まれる案件にも対応
  • ・電話・LINE・メールで相談可能

相談したからといって、必ず依頼する必要はありません。まずは現状を把握することから始めてください。

 

次のアクション:

  • 1. 無料相談を予約する:電話・LINE・メールで連絡
  • 2. 物件の現状を把握する:登記簿、賃貸借契約書、ローン残高、入居状況を確認
  • 3. 家賃は別口座で管理する:生活費と混ぜず、一切手をつけずに保管
  • 4. 銀行にローンの状況を確認する:団信の加入状況、債務引受の可否を早めに相談

大切な収益資産を守りながら、円満な相続を実現するために、今日から行動を始めましょう。

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